長月の色…芒(すすき)色
長月の色…芒色
萩が花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝顔の花
「秋の七草」の起源ともいわれる、万葉集の山上憶良の歌です。
「尾花」とはススキのこと。
8月末から9月にかけて穂を伸ばすススキは、秋の青空に映える「秋の七草」の一つにふさわしい花です。
この月の月
月月に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月
有名な歌ですが「読み人知らず」と呼ばれていて、今も作者は不明なままです。
万葉集の時代から、中世の和歌集にいたるまで、時々「読み人知らず」の歌が出てきます。
・昔から伝わる歌で、作者が本当に不詳
・低い身分(下級役人、民衆)の作者だった場合
・皇族に縁のある人物や失脚した人物など、政治的に名前を載せると不都合な場合
・特定の歌人が多くなりすぎた時など、編集の都合
ちなみに「読み人知らず」で最も有名な歌は、「古今和歌集」に「読み人知らず」の歌として登場し、現在の日本の国歌になっている「君が代」です。
君が代は 千代に八千代に さざれ石の いわおとなりて 苔のむすまで
よい歌ならば、作者が誰であるか気にしない。
日本のよい風習ですね。