みなづきのことば

水無月は6月の和名

紫のアジサイ

水無月は「みなづき」と読み、梅雨明けの陰暦6月のことです。

「水無月」の名前の由来は2つ解釈があります。

1.「水の月」説
水無月の「無(な)」が「の」にあたる連体助詞とする説。
梅雨明けにあたる陰暦6月が、田に水を引く時期なので「水無月(水の必要な月)」と呼ばれたとしています。

2.「水が無い月」説
田に水を引くため、それ以外の水が無いとする説や、暑さで田の水が干上がってしまうから「水無月」とする説。

それでは、水無月にまつわる昔の言葉をみてみましょう。

うめのみきばむ

青梅

 

かぞふれば年をふる木の梅の実の色づく雨もここに久しき

(『霞関集』 石野広通)

6月16日から6月20日ごろは「梅子黄(うめのみきばむ)」と呼ばれていました。

「梅の実が熟す頃の雨」が降るとされる季節です。

梅干を作る、梅酒を漬ける……昔の人にとっては、雨が続く憂鬱な時期のささやかな楽しみだったでしょうね。

(2018.6.19)

 

くされたるくさほたるとなる

蛍

姫路フォトバンク

もの思へば沢の蛍も我が身よりあくがれ出づる魂かとぞ見る
和泉式部『後撰集』

(物思いをしていると、沢を飛び交っている蛍も、自分の身から、さまよい出た魂のように見える)

和泉式部が恋人に忘れられたころ、貴船神社に参詣し、蛍を見て詠んだ歌と伝えられています。

蒸し暑くなりました。
6月10日から6月15日頃、は二十四節季の「芒種(ぼうしゅ)」の半ば、七十二候の「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」。

暑さで蒸れて腐りかけた草の下から、蛍が現れる。

昔の人は、そう考えていたようで、面白いと思いました。
(2018.6.8)