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姫路城西御屋敷跡庭園「好古園」

 

 

君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ

光孝天皇(15番)『古今集』春・21

『百人一首』にも登場する有名な歌です。

古今集の詞書には「仁和(にんな)の帝、皇子におはしましける時、人に若菜たまひける御歌」

「光孝天皇がまだ親王だった頃、大切な人の長寿を願って春の野草を贈った時に、それに添えた歌」と書かれています。

若菜は薬や食料にする野草の総称で、新春に食べると長生きすると信じられてきました。
それが「七草粥」の行事の起源となったという説もあります。

せり(芹)
なずな(ぺんぺん草)
ごぎょう(母子草)
はこべら(小蘩蔞)
ほとけのざ(小鬼田平子)
すずな(蕪)
すずしろ(大根)

今は「七草がゆセット」としてスーパーに売られていたりしますが、昔は全部そろえるのが大変だったと思います。

大切な人の長寿を願って、しんしんと降る雪の中を、春の野草を摘みに行った光孝天皇の細やかな心遣いが偲ばれる、とても美しい歌ですね。